JINS PARK

自然資源の循環

方針

自然資源の循環に関する方針

JINSは、素材として多くのプラスチック原料を使うアイウエアを扱うメーカーとして、脱プラスチックおよびサステナブル素材への切替えを、業界をリードして進めていくべきと考えており、原料の調達から製造、流通、販売、廃棄/回収にいたるサプライチェーン全体で資源循環を実現することを2050年の目標に掲げ、廃棄商品ゼロ、100%循環型アイウエアへのシフトを進めていきます。
また2030年の中期目標には、販売するアイウエアの50%をサステナブル素材化、デモレンズのリサイクル率100%、各種廃棄物の削減を掲げており、サステナブルなアイウエアの研究開発と素材の切り替え、可能な限り廃棄物削減を進めていくことで、さらなる省資源化を進めていきます。

2030中期目標と進捗

サステナブル素材のアイウエアへの切替

JINSは、2030年に向けて販売するアイウエアの50%のサステナブル素材化を目指しています。それに向けて、大きく2つの素材転換を軸に、新たなアイウエアの開発と展開を進めていきます。
1つは、日本環境設計株式会社と取り組んでいる循環型アイウエアの企画・製造です 。これにより、これまで廃棄されていたアイウエアを、生産・販売・回収・再生産という完全循環型にすることを目指しています。また、もう1つはバイオ素材の活用です。バイオ素材の新規商品への採用や既存商品のリプレイスを推進することで、環境に配慮したサステナブルなアイウエア作りを推進していきます。

デモレンズのリサイクル

アイウエアにはフレームの型崩れを防ぐため、生産時にデモレンズと呼ばれるプラスチック製レンズが取り付けられています。しかし、お客様への販売時に本物のレンズと交換で処分するため、アイウエア販売においてこれも1つの大きな廃棄物となっていました。そこで2030年に向けて、JINSではデモレンズのリサイクル率100%を目標に設定。2022年時点では、それに向けて素材の実験や検証を進めています。

各種廃棄物の削減とリサイクル

JINSでは、サプライチェーン全体での資源循環を2050年目標として掲げて廃棄物の削減を進めています。そのマイルストーンとして、2030年には、本社及び各店舗の運営に伴い発生する廃棄物の30%削減します。なお、店舗改装における什器等の再利用率は2030年目標である30%、物流における梱包材は100%リサイクル(資源回収)をすでに達成しています。

目標達成に向けた取り組み

JEPLANへのグリーンボンド投資

株式会社JEPLANは2007年の設立以来、リサイクルしたい企業と消費者をつなげる活動や、再生繊維の開発・製造、リサイクルコンサルティングなどの事業を通じて循環型社会の実現に取り組んでいる企業です。ジンズホールディングスは、環境省と連携し日本環境設計が運営する製品プラスチックのリサイクル「PLA-PLUS(プラプラ)プロジェクト」に2012年に参加。現在はJEPLANが行っている事業「BRING PLA-PLUS」を通じて不要になったプラスチックのアイウエアを回収して燃料へとリサイクルする活動を行っており、2020年1月には日本環境設計の第三者割当増資株式の一部を引き受け、同社の普通株式を取得。これを機にアイウエアのリサイクル活動を促進させています。

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循環型アイウエア商品の製造

2050年に向けて取り組んでいく循環型アイウエアの第1弾として、2021年5月、サングラスブランド「JINS&SUN」から、生分解度の高いバイオプラスチック素材を使用した、クラシカルで高感度なデザインフレームの新シリーズを発売しました。
本商品では植物を主原料とした、通常のプラスチック素材よりも微生物による生分解度が高いバイオプラスチック「M49」を使用。この素材は、高品質で美しい素材の生産で世界中にファンを持つ、イタリアの老舗アイウエア生地メーカー「マツケリ社」が開発した素材で、環境に優しいだけでなく、美しい光沢と透明感、心地よい手触りと滑らかな表面など美観性を兼ね備えた高品質素材です。
こうした環境配慮に品質も両立させながら、幅広い世代のお客様が手に取りやすい価格を設定。お客様に長くご愛用いただけるように、メンテナンスを行いながら長く使える特殊構造と、流行に左右されず飽きのこないクラシカルなデザインを採用しました。

「JINS Design Project」第6弾として、ミラノを拠点に世界で活躍するデザイナー Patricia Urquiola(パトリシア・ウルキオラ)氏と協業したメガネ「HILO JINS×Patricia Urquiola」は、「糸」を意味する「HILO」をコンセプトに、サステナブルであることにこだわった製品として開発しました。素材には、1年以上にわたる実用化検証を経て、非可食の作物であるヒマ(トウゴマ)種子から得られるひまし油を含んだアルケマ社の「Rilsan® Clear G850 Rnew®」を採用。サステナブル製品の課題でもある、美観と強度のトレードオフをせず、パトリシア氏らしい発色の美しさを実現しながらも、耐久性・柔軟性を兼ね備えたコレクションです。

不要メガネの回収とリサイクル
BRING PLA-PLUS(ブリング プラプラ)

日本で一番アイウエアを販売している企業として、アイウエアのリサイクルに取り組んでいます。株式会社JEPLANが運営する製品プラスチックのリサイクル「BRING PLA-PLUS(ブリング プラプラ)」を通じて、2012年から不要になったプラスチックのメガネを回収して燃料へとリサイクルする活動を行っています。また2020年にはJEPLANとの間で資本提携を行いました。今後、両社の技術力やノウハウをさらに生かして、循環再生型アイウエアの製造に向けて取り組み、アイウエアのサステナビリティを推進していきます。

メガネのリサイクル

  • ご不要のメガネをお持ちください

  • 粉砕されたメガネは、BRING PLA-PLUSプロジェクト提携先工場へ運ばれます。

  • ガス、コークスなどのエネルギーや新しい資源へとリサイクルされます(一部は新技術の実験に利用されます)

よくある質問

  • どこのお店で回収しているの?

    日本国内のJINSおよびrim of jinsで回収しています。

  • どうやって回収するの?

    スタッフにお声がけの上、JINS 各店舗内に設置されている「BRING PLA-PLUS プロジェクトメガネリサイクルBOX」に不要になったメガネ、サングラスを入れてください。(※店舗によりボックスの設置場所は異なります)

  • メガネなら何でもいいの?

    日本発の高度な技術で、フレームもレンズも100%リサイクルされます。セルフレーム/メタルフレーム、メガネレンズ/サングラスなど、フレーム素材の種類、レンズの種類は問わず、アイウエア製品全てが対象です。(JINS 以外のアイウエアも対象となります。)

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再生紙ショッパーへの転換

JINSでは、これまで合計7つの環境認証を得た、環境に最大限配慮したショッピングバッグを採用していましたが、必要なお客様にのみショッピングバッグをご利用いただき資源を有効活用するために、全店舗で有料化しました(一部例外あり)。なお、ショッピングバッグの代金は、持続可能な社会づくりに還元する取組みとして「もっと外遊びプロジェクト」に活用しています。

再生紙メガネケースへのシフト

JINSは、日本で一番多くのアイウエアを販売している企業として、環境負荷の低いメガネケースの導入を進めています。再生紙を活用したメガネケースを開発し、一部商品の付属品として提供するなど、エコフレンドリーな取り組みを増やしています。

エコセリート(メガネ拭き)への転換

JINSでは、商品を購入したお客様に無料で提供しているセリート(メガネ拭き)を、2022年8月より順次エコ素材を用いたものに転換していきます。従来のセリートの素材は、石油由来の原料を100%使用していました。エコセリートは優れた拭き取り性能はそのままに、日本国内の自治体や店頭などで回収・分別されたクリーンなペットボトルを原料とした、リサイクル繊維を約60%使用しています。
また、今回導入したエコセリートは染色をしておらず、素材の色そのままの生地を採用しました。これにより従来の染色作業に使用していた水資源を年間約1200トン削減出来る見込みです。

循環型素材を用いた店舗スタッフ制服

JINSは、2022年7月に店舗スタッフの制服をリニューアルし、循環型素材を用いた制服を国内全店舗で使用しています。春夏用シャツでは、使用済みペットボトルをケミカルリサイクルして作られた糸を経糸(タテ糸)に、吸水速乾性のあるレギュラーポリエステル糸を緯糸(ヨコ糸)に使い、吸水性と速乾性に優れて快適な着心地かつ、シワになりにくいオリジナル生地を制作。これにより使用素材はポリエステル100%ですが、そのうち54%がリサイクル素材となり、機能性と環境への配慮の両立を実現しました。着用を終了した制服については素材やパーツごとに分け、再生ポリエステルや自動車内装材、コークス炉の化学原料化法によるプラスチックのリサイクルなどで再利用しています。また、旧制服もすべて回収しリサイクルをしており、徹底した自然資源の循環に努めます。

AIによる未来予測型経営システム導入による廃棄削減

商品欠品や、過剰在庫による商品廃棄の削減を目的に、アクセンチュア株式会社が提供しているAIを活用した経営判断支援ソリューション「AI Powered Management Cockpit」を活用した未来予測型経営システムを2022年2月より運用しています。1年強にわたる試験運用では、欠品による販売ロス(売り逃し)の約65%削減(粗利金額ベース/2019年比)、廃棄ロスの約10%削減(除却・評価損含む/2019年比)が確認されました。(※過去実績との比較結果。当該施策だけではなく、全体での効果です。)試験運用を経て、AIと人による経験則を融合し、検証結果も反映してカスタマイズした独自システムを確立。将来的な海外事業での活用も視野に、精度の向上に取り組みます。

ダンボール素材を活用した商品展開

"どこでも簡単に、集中できる書斎"をコンセプトとする「Think Lab HOME」(シンク・ラボ ホーム)は、ひとりのためのソロワーキングスペース「Think Lab」の集中ブースをモデルに開発された、家庭用のDeep Think(集中)デスクです。これまでのThink Labの集中研究の知見をもとに、ブースの広さ、仕切りの高さなど、細部にまでこだわり、限られたスペースであっても自宅を居住の場と仕事の場に分けることが可能です。また、素材は99%古紙・木材繊維を原料としたサステナブル素材を使い、環境負荷の少ない物作りをしています。金属やプラスチックの使用を最小限に留め、強度や耐久性に優れた特殊なダンボール素材等を採用しています。

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長く愛用できる品質とデザイン

環境負荷を下げるためには、製品ライフサイクル(製品寿命)を長くする必要があります。JINSは、お客様に長くご愛用いただけるよう、世界的デザイナーとの協業などにより普遍的で飽きのこないデザインを目指しています。また長時間身に着けられるかけ心地の良さと、長持ちする品質を両立させ、フレームだけでなくレンズも高品質・高機能なものを取り揃えています。購入時の適切な視力測定の実施はもちろん、購入後もメンテナンスサービスを提供しています。これらの活動により、製造原材料をより少なくし、環境負荷低減にも貢献しています。