CEOメッセージ
満足しない限り、
景色は変えられる。
新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、私たちの事業にも大きな影響を与えました。しかし、私たちはむしろこれを好機と捉え、JINSのビジネスモデルや企業体質に変化の波を起こしたい。そう、考えています。
まず、有事の際にも滞りなくサービスを提供するための「BCP(事業継続計画)」の策定とそれに対応するバリューチェーンを再構築し、体制を整えること。次に、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」をさらに推し進め、より快適なお買い物体験を生み出すこと。そして、異業種からの参入も含めての他を圧倒するような、新しいビジネスモデルを早急に確立すること。最後に、新たに制定したサスティナビリティ・ビジョンを指針に、事業活動を通して社会の課題解決を進めていくこと。これらをすべて叶えていくためには、ここで働く一人ひとりの自立した意志が重要となりますし、大きな意識変革が求められます。このたびの執行役員の増員も、まさに、そのゴールを目指してのことなのです。
JINSが福岡天神に1号店を出してから、今年で20年。その節目の年を迎えるにあたり、私たちはますます新鮮で、驚きを有した存在でありたいと思います。変化を恐れず、縮こまらず、決して挑戦をやめないこと。個々が能動的になり、縦横無尽につながり合う組織へと脱皮すること。「Magnify Life(マグニファイ・ライフ)」というビジョンが、この世界にもっと広がっていくために。これからのJINSに、ますますご期待ください。
代表取締役CEO 田中 仁
今、僕が思うこと
「Connecting the dots」のその先へ
2023年07月10日
Appleの米国本社で昨年末までクリエイティブ・ディレクターを務めてきたポール・ニクソン氏が、6月1日からJINSにジョインしています。
役職はグローバル・チーフ・クリエイティブ・オフィサーです。
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ポールが参画した当時のAppleはまだiPhone前夜であり、時価総額は300億ドルだったそうです。そこから18年、クリエイティブ・ディレクターとして退職するときの時価総額は何と2兆5000億ドル。その歴史的な成長を、デザインの中枢で支えてきた貴重な人です。
誰もが知るクールな世界企業からオファーがたくさんあった中、全てを断ってJINSを選んでくれたのです。
どうしてポールのような人と出会えたのか?
以下、ポールのコメント(日本語訳)です。
「2019年に前橋を訪れた後、ご自身の故郷で最良なものを生み出す原動力となっている田中氏の創造性、革新性、影響力を直接目にする機会がありました。その後、田中氏に偶然お会いできる機会があり、JINSのミッションやストーリーについてさらに詳しく知る事ができ、彼の素晴らしい前橋のプロジェクトに限らず人々の人生をより豊かにする事ができるビジョンと素晴らしい製品をもったJINSという会社にもすぐに魅了されました。田中氏の故郷での素晴らしいプロジェクトが偶然の出会いのきっかけになっていますが、こうしてJINSでのグローバルスケールのミッションにも参加させて頂ける事を楽しみにしていますし、JINSは世界中の顧客の人生をMagnify(マグニファイ)することが可能な特別な企業であると心から信じています。」
偶然に次ぐ偶然によって私たちは出会い、気づくとすっかり意気投合し、ポールはJINSの一員かの如くアイウエアのユーザーエクスペリエンスを調べ、自らのイメージを膨らませ始めていました。どちらかが相手を強く説得したのではなく、自然な成り行きとして始まった縁でした。
彼と一緒にいると、本質的な言葉や仕事から気づかされることが本当に多くあります。その中でも印象深いのが、「心からやりたいと思ってやってきたことにこそ、価値がある」という言葉です。彼自身がそういう生き方をしてきたからこそ、なのでしょう。
JINSでの待遇は、彼がオファーされていた企業の条件とは比べ物になりません。
それでも私たちと働くことを選んだということは、彼が「心からやりたい」と思ってくれたからに他なりません。
ここで私が今から約6年前に書いたブログを紹介させてください。
タイトルは、「Connecting the dots」です。
〉 ブログ記事はこちら
そうです。Apple創業者、スティーブ・ジョブズの言葉です。
ポールとの出会いは、私が6年前に抱いていたこの感覚が、まさに具現化したといえる大きな出来事です。
私が「前橋という点」を本気で打っていなければ、これほど世界的なクリエイティブ・ディレクターを現在のJINSに迎えることはなかったでしょう。
願わくは、ジョブズから多大な影響を受けたであろうポールにとっても、この「点」が人生に大きな意味を持つものになってほしいと思っています。
私はこれからも、心からやりたい点を打ち続けます。
それが何かにつながることなど期待せず、一つ一つの点に本気で取り組んでいきます。