JINS People

CEOメッセージ

満足しない限り、
景色は変えられる。

新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、私たちの事業にも大きな影響を与えました。しかし、私たちはむしろこれを好機と捉え、JINSのビジネスモデルや企業体質に変化の波を起こしたい。そう、考えています。

まず、有事の際にも滞りなくサービスを提供するための「BCP(事業継続計画)」の策定とそれに対応するバリューチェーンを再構築し、体制を整えること。次に、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」をさらに推し進め、より快適なお買い物体験を生み出すこと。そして、異業種からの参入も含めての他を圧倒するような、新しいビジネスモデルを早急に確立すること。最後に、新たに制定したサスティナビリティ・ビジョンを指針に、事業活動を通して社会の課題解決を進めていくこと。これらをすべて叶えていくためには、ここで働く一人ひとりの自立した意志が重要となりますし、大きな意識変革が求められます。このたびの執行役員の増員も、まさに、そのゴールを目指してのことなのです。

JINSが福岡天神に1号店を出してから、今年で20年。その節目の年を迎えるにあたり、私たちはますます新鮮で、驚きを有した存在でありたいと思います。変化を恐れず、縮こまらず、決して挑戦をやめないこと。個々が能動的になり、縦横無尽につながり合う組織へと脱皮すること。「Magnify Life(マグニファイ・ライフ)」というビジョンが、この世界にもっと広がっていくために。これからのJINSに、ますますご期待ください。

代表取締役CEO 田中 仁

今、僕が思うこと

ブルーライトカットメガネについて

2021年06月02日

ここ最近メディアで話題になっているブルーライトカットメガネについて誤解が生じている方も見受けられるので、ここに述べてみたいと思います。

テレビや新聞等でご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、「子どもに対してブルーライトカット眼鏡の効果がない、むしろ悪影響を与える可能性がある」とのメディア報道がなされました。

これは日本眼科学会をはじめとする6団体連名の「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」に基づいた報道ですが、切り取られている部分も多いと感じています。

今回の意見の要点をまとめると、
1)デジタル端末の液晶画面から発せられるブルーライトは曇天や窓越しの自然光よりも少なく、網膜に障害を生じるレベルにはない。
2)小児にとって太陽光は、心身の発育に好影響を与えるもので、十分な太陽光を浴びない場合、小児の近視進行のリスクが高まる。
3)最新の米国一流科学誌に掲載されたランダム化比較試験では、ブルーライトカット眼鏡には眼精疲労を軽減する効果が全くないと報告されている。
4)体内時計を考慮した場合、就寝前ならともかく、日中にブルーライトカット眼鏡をあえて装用する有用性は根拠に欠ける。
というものでした。

そもそもブルーライトカットメガネの成り立ちは、私自身が目疲れに悩まされ、原因を追及するために慶應義塾大学医学部眼科学教室と様々な実験やエビデンスを積み重ね製品化してきたものです。 私自身が目疲れから解放されたことや、その効果を感じる人がいるからこそ、多くの方々に支持されてきたものと思います。
(今回の件で、テレビで取材を受けた眼科専門医もブルーライトカットメガネをかけて出演されていました。)
研究論文は多すぎてここでは紹介しきれませんがブルーライトによる弊害を訴えたものの方が圧倒的に多いのも事実です。

それがさらに目の範囲以外にも広がり、JINSが最初に注目したブルーライトはその後世界中で研究され大きなムーブメントになり、グローバル企業がブルーライトを軽減する機器を開発し、今ではPCやタブレット、スマートフォンにもブルーライトカット機能が標準搭載されています。
特にサーカディアンリズム(体内時計)では多くのエビデンスが積み上がってきています。
Blue Light Summit 2020

我々はブルーライトカットメガネをパソコンやタブレット専用メガネとして開発しました。
ただ、我々の問題は、ブルーライトカットのエビデンスが子どもではなかったということです。
そのために、子どもたちがブルーライトカットメガネを使用すると、太陽光を浴びる環境を阻害させる可能性が否定できないということで「発育に悪影響の恐れがある」ということだったのでしょう。

そこで、計画していた渋谷区公立小中学校へのブルーライトカットメガネの寄贈を一旦中止することにしました。
GIGAスクールにより、オンライン授業でパソコンやタブレットに向き合う時間が増えた子どもたちの目の保護に貢献したいと考えていたことですが、短期間では使い方を十分に伝えきれないことも想定されることから決断しました。
夜間だけなら子どもであってもサーカディアンリズム(体内時計)に効果もあると思います。

そして、夜間のブルーライトがサーカディアンリズム(体内時計)を崩すということは、
大人や子供に限らず、また目だけの問題ではなく、もっと大きな課題と認識しています。
視力が良い悪いに関係なく、夜間にブルーライトを浴びない方が良いということは科学の世界で常識になってきています。

JINSは今後もサイエンスとともに成長していきたいと考えています。
そのためには世界中のあらゆる研究者と共に、大人だけでなく子どもも含めた多くのエビデンスを積み上げていく所存ですし、これまでも最先端のサイエンスから考えられる最適(最善・最高)の商品を作り、お客様に提供したいと考え、そのような信念のもと、学術機関との共同研究を行い、その結果は論文としても報告されています。

今回のご意見は、私たちの事業が、人々の健康に密接に関係していることを改めて自覚するきっかけとなりました。これを糧として、より正しく、よりサイエンスに基づいて、人々の健康と人生に貢献できる企業になっていくという覚悟を新たにしました。真摯に、謙虚に、そして堂々と、歩みを進めてまいります。

【参考】
1. Narimatsu et al., Biological effects of blocking blue and other visible light on the mouse retina. Clinical & Experimental Ophthalmology, Volume 42, Issue 6, pages 555–563, August 2014
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2. Ide et al., Effect of Blue Light-Reducing Eye Glasses on Critical Flicker Frequency, Asia Pac J Ophthalmol (Phila). 2015 Mar-Apr;4(2):80-5.
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3. Ayaki et al., Protective effect of blue-light shield eyewear for adults against light pollution from self-luminous devices used at Night., Chronobiology Int., 2016. 33(1):134-9
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4. Kaido et al., Reducing Short-Wavelength Blue Light in Dry Eye Patients with Unstable Tear Film Improves Performance on Tests of Visual Acuity. PLoS One, 2016 Apr 5;11(4):e0152936.
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5. Nagai et al., Suppression of Blue Light at Night Ameliorates Metabolic Abnormalities by Controlling Circadian Rhythms., IOVS., September 2019.
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