JINS JINS PARK

CEOメッセージ

満足しない限り、
景色は変えられる。

新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、私たちの事業にも大きな影響を与えました。しかし、私たちはむしろこれを好機と捉え、JINSのビジネスモデルや企業体質に変化の波を起こしたい。そう、考えています。

まず、有事の際にも滞りなくサービスを提供するための「BCP(事業継続計画)」の策定とそれに対応するバリューチェーンを再構築し、体制を整えること。次に、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」をさらに推し進め、より快適なお買い物体験を生み出すこと。そして、異業種からの参入も含めての他を圧倒するような、新しいビジネスモデルを早急に確立すること。最後に、サスティナビリティビジョンを指針に、事業活動を通して社会の課題解決を進めていくこと。これらをすべて叶えていくためには、ここで働く一人ひとりの自立した意志が重要となりますし、大きな意識変革が求められます。

JINSが福岡天神に1号店を出してから、20年以上が経ちますが、私たちはますます新鮮で、驚きを有した存在でありたいと考えています。変化を恐れず、縮こまらず、決して挑戦をやめないこと。個々が能動的になり、縦横無尽につながり合う組織へと脱皮すること。「Magnify Life(マグニファイ・ライフ)」というビジョンが、この世界にもっと広がっていくために。これからのJINSに、ますますご期待ください。

代表取締役CEO 田中 仁

今、僕が思うこと

チャレンジするから、気づきが生まれる

2025年03月14日

先にゴールを定め、そのゴールに向かって一直線に進む。これは目標達成のための最短ルートであり、極めて強力な方法です。現在、JINSは新しい経営チームを中心に「グローバルNo.1」を目指しています。その強い想いこそが、事業を前に進める推進力の源であることは間違いありません。しかし、その大前提のもとで私自身の経験を振り返ると、もう一つ重要な要素があることを実感しています。それが「気付き」の力です。

以前お伝えした通り、 JINSはロサンゼルス・アボットキニーに、グローバルUX labとなる店舗をオープンさせました。私自身も実際に店舗に立ち、多くの方々と話をしながら、マーケットの感覚を肌で感じてきました。その中で強く実感したのは「JINSの事業は本当に大きなポテンシャルがある」ということです。

日本の人口は約1億2,000万人、対してアメリカは約3億4,000万人。一見すると人口は約3倍に過ぎません。しかし、アイウエア市場の規模を比べると、日本が約5,000億円に対し、アメリカは約4.8兆円に達します。ここ最近の円安換算ではあるものの、実に約10倍の差があるのです。もちろん、国によってアイウエアの単価や位置付け、消費スタイルは異なります。しかし、この市場規模の違いを机上のデータとしてではなく、現地の肌感覚で捉えたとき、私は改めてグローバル市場の持つ可能性の大きさを実感しました。

この気づきによって、私たちがこれから成し遂げられることのスケール感が一層明確になりました。現在でも、JINSでは国内で年間600万本弱のアイウエアをご購入いただいており、3年間の累計にすると、約1,800万本に達します。実際にはご購入いただいたお客様を超える数のお客様との接点が生まれており、その価値は計り知れません。この膨大な顧客接点を通じて、私たちはどのような価値を生み出せるのか。そして、お客様にどのような体験を提供できるのか。これまで経営陣が練り上げてきた顧客体験のコンセプトを、グローバル市場で実践する場として、LAの実験店は極めて重要な役割を果たします。世界中で広がる顧客接点をどのようにお客様への価値へと昇華させ、ビジネスとして成立させるのか。ここからが本当に面白くなってきます。

また、私はこれまで約10年間、群馬県前橋市で地域創生の仕事にも取り組んできました。この活動を通じて、ビジネスとは異なるスケール感や時間軸で物事を捉える視点を培うことができました。50年、100年といった長期的な視点で地域や人々の暮らしを考える経験は、ビジネスとはまた異なる深い気づきをもたらしてくれています。人々の生活に直結する取り組みを続けることで、視野が広がり、物事をより長期的な視点で捉えることの重要性を学びました。

こうした経験を経たいま、改めて商売の面白さを感じています。異なるチャレンジを重ねたことで得られた気づきが、私の中で大きな原動力としてつながっています。しかし、今回のアメリカの新店舗は、私たちにとってまだ始まりに過ぎません。私以外にも、若い経営陣がいま、猛烈な勢いで海外各地を飛び回っています。

様々な挑戦を通じて得た「気づき」を活かしながら、さらに多くの可能性を追求していきたいと考えています。

CEOブログはこちら