JINS JINS PARK

今、僕が思う事

テーマは「融合」

2022.03.28

春を迎え、気持ちも新たに事に向かっています。

今年は、「融合」をテーマとして取り組んでいます。

これは、「本業であるJINSの可能性を拓くこと」と「JINSが関わる地域社会の可能性を拓くこと」そういった、私がこれまで取り組んできたテーマを高い次元でつなげていき、最大の相乗効果を生むことを目指すということを意味しています。

これこそが「Magnify Life」の実現だと改めて感じています。

これまで私はこれらのテーマを別々のものとして捉えてきましたが、世の中の動きをみて考えを改めました。これからはますます「融合」していくのではないかと感じています。
地域社会の課題に対して、事業を通じて解決していくといった流れがますます加速していくものと思われます。

私たちとしてもこれまで、前橋市を中心として地域と店舗の更なる融合について実験的なチャレンジをしてきました。その手ごたえは十分にあり、確信に変わりつつあります。

日本を代表する小売業の経営者の方々ともディスカッションをする機会がありますが、皆さん一様にこの世界の潮流を感じ、事業や商売のあり方について新たな課題意識を持っています。

CSR、ESG、CSV、SDGsなど、ここ10数年で世界的に打ち出されている考え方は、古くから日本で大切にされている「論語とそろばん」「三方よし」といった考え方に通じるものがあるのではないでしょうか。「そろばん」がなによりも優先される社会が続き、今まさにSDGsのような地球規模の課題解決が必要になってきています。私は日本の商売人として、こうした世界的な潮流と古くから日本で大切にされている考え方を併せ持ち、これらの「現代版」にチャレンジしたいと思っています。

これまで株主中心主義だったところから、一緒に働く仲間も中心に据えないと難しいと考えるようになりました。そういった中で最近はコロナ禍の影響もあり、働く人たちの価値観もさらに変化してきたことで、多くの会社が考え方を徐々にアップデートし始めていると感じます。

地域社会はどうでしょうか。

これまでもステークホルダーにカウントされつつも、ビジネスの観点からはあまり重視されてこなかったといえるのではないでしょうか。「地域が良くならなければ、商売も良くならない」、「地域の人に愛されるブランドでありたい」、「その土地で育つ子供たちが大切」、こうした考えの大切さを改めて感じています。

おもえばこうした私の原点は、2011年のモナコにあるのかもしれません。

モナコで行われたEYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤーの世界大会に日本代表として出席した私は、日本代表としての誇らしさよりも、世界の起業家たちの視座の高さに圧倒されました。その頃から彼らは、「商売人」以上の何か、世の中で自分がなしうることの意味を大きく捉えていたのです。なぜ彼らが地域や社会に貢献したいと考え、自分の時間と身を削って注力しているのか、当時の私には本質的に理解できず、困惑していたように思います。

そこから10年。ようやく彼らがどんな思いと志を持っていたのかを感じることができています。私は日本を良くしたいと思っています。しかし、日本全体を一気に変えることは簡単ではありません。掲げることはできても行動が伴っていなければ無責任になります。私は地域の自治体と企業など官民が本気になって仲間を作り、ともに取り組めば、ロールモデルができると考えています。そのロールモデルこそが、日本全体を良くすることに近づくための大きな鍵なのではないか。そう思っています。

地域は、地場産業と共に栄枯盛衰します。産業が生まれる街にすることで新陳代謝が起こり、活力が生まれます。若い人が、自分がやりたいことができる街。チャレンジを応援できる街であることが大切です。そうした街が増えれば、社会が変わります。そして、そのベースにあるのは「楽しい」「夢中になれる」という人の気持ちです。正しいことでも楽しくなければ続きません。私は「努力は夢中に勝てない」という言葉を信じています。今は私自身、仲間がたくさん増えてきたことでワクワクする気持ちがどんどん膨らんできています。

私たち商売人は、その域を超えて貢献できる存在だと信じています。
その理想像に向けて、これからも走り続けたいと思います。

※社長メッセージは記事掲載時点における最新の情報や考えを、敢えてそのまま掲載しています。よりタイムリーにメッセージをお伝えすることを重視しているため、メッセージ内で掲載されている内容と、公式に発表されている実際の取り組みに多少の差異が生じる場合がございます。あらかじめご了承ください。