今、僕が思う事
年末のご挨拶
今年も一年が終わろうとしています。
年の瀬に振り返ると、起伏の激しい年だったといえます。
コロナに翻弄された年でもありますが、それでも店舗でお客様をお迎えできるレベルにまで落ち着き、ひとしおの喜びを感じています。本社もテレワークが中心になり効率的ではあるものの、人と人が直接会って話す機会は効率だけでは語れない何かがありそうです。セレンディピティという言葉もありますが、無駄と思われることや余白の中にヒントがあるように感じます。
余白といえば、JINSの店舗は新しいチャレンジをしてきました。
例えば、前橋店ではロードサイドにメガネ店だけでなくベーカリーカフェを併設し、売り場面積は3割程度、7割は公園のような場所をつくりJINS PARKと名づけました。
余白の場所では、マーケットの開催やアーティストによる子ども達へのワークショップなど、地域の人々やコミュニティの創発の場となるような場所、民間がつくり出す公共とでもいうのでしょうか、そんな場を目指しました。
岡崎店では地元産の間伐材を使い地元の職人さんに木箱を550個製作してもらいました。
それが売場になり椅子にもなり本箱の役目も果たしています。
また、1500冊のセレクトされた本はいつでも無料で読むことができます。
お子様連れや地域の方々などが一息する場として余白を楽しんでいます。
そして、そういう店舗の売上が良いのです。
これまでは効率を求める時代でした。
もちろん今でも効率は大事です。しかし、それだけでは測れない価値がありそうです。
測れない価値といえばこんなことがありました。
私が取り組んでいる地域活性化は、私自身が新しい事業家像を模索している中で挑戦していることですが、あくまでプライベートに週末を使った活動でした。
何かの利益を求めてやっている活動ではないせいか、自然とたくさんの人や企業が集まってきてくれます。だからこそこれまでの企業活動の延長線上ではなしえなかったことができる手ごたえがあります。
先日、弊社の広報部門宛に嬉しい連絡が入りました。
あるメディアの方が「田中さんの地域活動を知って興味が湧いたので、初めてJINSでメガネを買ってみたらすっかりJINSファンになってしまった。地域活動のことも含めてもっとたくさんの仲間に知ってほしいので講演をして欲しい」というものでした。地域の活動は会社と分けて考えていましたが、そのメリットをJINSにもたらすことが出来たことは非常にうれしく感激しました。
うれしいことも、反省すべきことも、振り返ると1年間とは思えないほどいろいろなことがありました。
そして、どんなときでもありがたいのが日ごろお付き合いしている人たちの温かさ、やさしさです。
これまでは気づけなかった「人との絆」を改めて感じたのも今年でした。
この場をお借りして、改めて感謝をお伝えしたいと思います。
皆さま、今年1年間大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
田中 仁
※社長メッセージは記事掲載時点における最新の情報や考えを、敢えてそのまま掲載しています。よりタイムリーにメッセージをお伝えすることを重視しているため、メッセージ内で掲載されている内容と、公式に発表されている実際の取り組みに多少の差異が生じる場合がございます。あらかじめご了承ください。