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今、僕が思う事

朝令暮改の正体

2019.05.29

ビジネスの世界において、「朝令暮改は当たり前」とみなされるようになって久しいといえます。

もちろん本来の故事成語としては別の意味を持ちます。
「命令や法律・方針が一貫せずに、頻繁に変更されること」だと。

しかしこれだけ変化の激しいビジネスの世界です。

時代や潮流に乗るだけでなく、それらを創造しようとするのなら、
朝令暮改、いや朝令朝改ともいえるスピード感で動き続ける必要があります。

なぜ朝令暮改が発生するのでしょうか。
なぜ朝令暮改がイノベーションの要諦にすらなり得るのでしょうか。

前回のブログでは、「イノベーションへの道」と題して、手さぐりの大切さをお伝えしました。

手さぐりは、朝令暮改とセットです。
手さぐりという行き方を大切にするのであれば、気づいたことをもとにすぐに行動を変える必要があります。

ここで大きな課題があります。

「手さぐりに意味があることはわかりました。ですが、手さぐりをチームで行うにはどうすればよいのでしょうか」

前回のブログを読んだ人から受けた質問です。
これには私も頭を悩ませることがあります。

なぜなら、多くの人は「答えを待ってしまう」からです。

特に私は、創業者であり社長です。

私の言葉はどうしても社内で影響力を持ってしまいます。

そうすると、私が考えること、私が言うことを正解だと思い込み、その正解を探ることに注力してしまう人が出てきます。

私が正解を言うのを待ってしまう人が出てくるのです。

高い能力を持った人ですら、いや高い能力があるからこそ、それを探ることにも長けているといえます。

学校教育は長らく、「答えのある問いに対していかに短時間で正解を導くか」が教育の主眼でしたから。

しかし、それではイノベーションは起こせません。

イノベーションを志向し、手さぐりに価値を認めるのなら、「朝令暮改を恐れないチーム」であることが必要です。

誰かの正解を待つのではなく、各自が自分の目で本質を見ようとし、自分の頭で考え、それに基づいた言動、行動で未来を変えようとすること。

上意下達だけでうまくいく時代ではないのです。

正解を待つことなく、すぐに行動を起こして試すこと。

もちろんチーム全体の最適解を忘れてはいけませんが、こうした行動ベースのスタンスが大切です。

朝令暮改とは、イノベーションの源泉。
手さぐりで行く勇気、未だ答えのない問いに立ち向かう勇気をもった者たちだけがなし得る成功への要諦。

私はこれこそが朝令暮改の正体だと考えています。

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