今、僕が思う事
本気のDX
コロナ禍を機に世界的なDXの気運が高まっていることは間違いありません。また、菅首相や平井デジタル改革担当大臣が主導しているように、日本でも行政も民間もあらゆることが変わり始めるでしょう。
世の中がデジタルトランスフォーメーションに向かうことは不可避です。もっというと、本来はとっくの昔にデジタル化されているべきものがこれを機にはっきりし、当然のように一気に加速すると捉えたほうが良いかもしれません。
ジンズはもちろんDXに取り組みます。それも、本気で。
私たちはもともとコロナ禍の前から、「プロダクト」「エクスペリエンス」「データ」を戦略の柱に据えると明言してきました。
これを一気に、今まで考えていたレベルよりももっと早く、もっと大胆に進めることにします。
ただし、DXという言葉が独り歩きすることは危険です。これはあくまでも手段であり、DXが目的化することは失敗の元だと危惧しています。それでは独りよがりになるだけでなく、「ECや物流のデジタル化を進める」といった小さな話に収まってしまうでしょう。
私がイメージしているDXは大きな曼荼羅(マンダラ)図に近いものです。
それぞれの部分と全体が相互に関係し、ひとつの絵を構成しているというイメージです。
そのゴールはあくまでも、「最高のユーザー体験(UX)」です。
お客様が店舗で何を体験するか、オンラインで何を体験するか、そのためにMDや生産や物流は裏側で何をすればよいのか、それはお客様の体験をより良くする最適な手段なのか。自動車に例えるなら、ガソリン車が電気自動車に置き換わるという類の変化ではなく、自動運転や課金モデルの改革も含めた抜本的な改革といった変化を将来的にもたらしたいと考えています。
その要になるのは「データ」です。
出発点となるのはお客様の理解ですが、それも感覚的なものではなくデータによって判断する場面がますます多くなります。これからはデータをお客様のために活かせる企業とそうでない企業の差が非常に大きくなってくるでしょう。ジンズはもちろん前者になっていきます。
これから社内すべての機能を最高のユーザー体験に向けてDXしていった先に、データを覆す意思決定がなされる場面がはたしてあるのか。
それは決して多くはないはずです。
例外があるとすればひとつだけ。
勝負どころで、結果に対する絶対的な覚悟を持ってデータには無い打ち手を打つ場面だけです。
データやAIを駆使して将棋を研究し尽くし、それを超える「勝負を賭けた一手」を繰り出す棋士に近いかもしれません。
ジンズは言葉だけではない、本気のDXに取り組みます。
同時に、「勝負を賭けた一手」を打てるよう事業家としての覚悟を磨いておきたい。
そう思っています。
※社長メッセージは記事掲載時点における最新の情報や考えを、敢えてそのまま掲載しています。よりタイムリーにメッセージをお伝えすることを重視しているため、メッセージ内で掲載されている内容と、公式に発表されている実際の取り組みに多少の差異が生じる場合がございます。あらかじめご了承ください。