わたしがジンズへの参画を決めたワケ

「意思決定が速い組織で、ITでの事業変革に取り組みたかった」
コンサルティング会社でのITアーキテクト経験を生かしつつ、興味のあったヘルスケア領域で事業会社を探していました。ジンズは転職活動初期の時点では「アイウエアというアパレル事業」のイメージでしたが、調べてみるとJINS MEMEなど、テクノロジーを駆使して人の健康に関わる商品開発も行っているのが分かって興味を持ったのです。そして選考プロセスで新しいものに取り組む気風があること、経営層と直接コミュニケーションが取れるので意思決定がスピーディーであること、従業員を大切にしていることを感じました。この3点があれば、自分のやりたいことが実現できる会社だと思い入社を決めました。

CEOからは「ITデジタル領域でやりたいことがいろいろあり、加速させていきたいので手伝ってほしい」という話がありました。私は戦略コンサルタントのように戦略立案を主業務とするのではなく、ITの実践部分までしっかりやりたいということを伝えました。具体的なサービスやプロダクトに最後まで責任を持ち、顔の見えるユーザーや消費者に直接応えるスタンスで仕事がしたかったのです。転職先の候補のなかには「古いレガシーシステムからのリプレイスが課題」というところもありましたが、それはコンサル時代にさんざんやってきたことです。ジンズではオンプレミスからクラウドへの移行はすでに完了しており、データやアプリケーションレベルのチャレンジから手がけられるのも魅力でした。

入社後に感じた「ジンズの課題」

まずはジンズ流のITの仕事の進め方を理解するべく、実際のプロジェクトに入り込んでプロジェクトリーダーを務めました。そのときのテーマはECにおけるバックエンドの改善で、受注後にフレームやレンズを店舗やお客様に加工・配送する部分の見直しです。それを通じて分かったのは、古い仕組みのまま使っている部分と、アグレッシブに先進技術に取り組んでいる部分が共存する、アンバランスなシステム構成だということ。また、ITデジタル部門のメンバーは知識・スキルともありながら、マンパワー不足のため外部の開発パートナーに頼りながら、少数精鋭で高度な取り組みを行っているという状況も分かりました。会社としてのデジタル戦略も明確に言語化はされておらず、各人がそれぞれの思いで目の前の課題に取り組んでいたのです。

ITデジタルの6大テーマ

プロジェクトに参画する中で得た課題感をもとに、社内プロジェクトを立ち上げて、経営戦略とデジタル戦略を言語化し、取締役会の承認を得ました。現在は、目的の認識合わせと具体的なテーマに落とし込みを進めています。個人のがんばりのギアががっちりと噛み合い、全体の推進力に変えていけると手応えを感じています。取り組んでいくテーマは大きく6つあります。

・新しい顧客体験をデジタルテクノロジーで実現します。

例えば、JINS MEMEの新バージョンで新しい価値の創造に取り組んでいきます。

・サステナビリティに全社で
取り組みます。

再生エネルギー活用、グリーン調達などクラウドサービス選定、店舗のシステムや機器を見直し、CO2排出量削減に貢献します。

・「オープンイノベーションの促進」で、
グローバルのテクノロジー先進企業との
アライアンスを強化します。

フランスのデジタルアイテックカンパニーFITTINGBOX社と資本業務提携を発表しており、彼らのバーチャル試着ソリューション、フレームの３Dデータ化などの技術により、アイウエア購入体験のDXを進めます。このような戦略的パートナーシップは今後も積極的に手掛けていきます。

・「デジタルリテラシーの向上」に取り組みます。

ITデジタル部門だけでなく、店舗スタッフの1人1人に至るまで、全員がデータおよびデジタル技術をあたりまえに使いこなせる体制を目指します。

・「クラウドネイティブな
アーキテクチャへの刷新」です。

ジンズはパブリッククラウドやSaaSの導入・活用はすでに実施済みですが、次のステップとしてデータやアプリケーションのレイヤーをグローバルレベルで拡張、高速サービス展開が実現可能なアーキテクチャへ刷新していきます。

・「サイバーセキュリティ」に注力します。

どんな良いサービスを作ってもコンプライアンスやセキュリティ面でトラブルを発生させては意味がありません。安心安全にお客様にサービスを使っていただけるよう、仕組みや体制を固めていきます。

これらが直近の重点施策です。
これからご入社いただくエンジニアはいずれかの施策に携わってもらうことになります。

大切なのは個別の技術の
使い方ではなく、
「原理原則の理解」

組織や役割にとらわれず、フットワーク軽く動いていける人がフィットすると思います。野球にたとえると、もちろん内野や外野、ピッチャー、キャッチャーなどの専門領域はありますが、互いに状況をみて支えあえるチームを作りたいと考えています。

組織の構成は、OMOなどのフロントサービス、業務システムやデータマネジメントなど担当領域のなかで、企画・開発・運用と全てのフェーズを担う形なので、一部ではなく全体の工程に関わりたい人にはかなりやりがいがあり、面白いと思います。

スキル面は募集ポジションによりますが、言語もツールも技術の進化が激しいので、大事なのは個別の技術の扱いに長けていることよりも、なぜその技術を使っているのかという「原理原則の理解」です。それぞれの技術で何ができるのかを理解し、ジンズのビジネスにどう使えるのかを考えることが重要です。

また、B to Cのビジネスですので「お客様にどういう体験が提供できるのか」を目的として意識できることも大事です。技術ありきではなく、それを使って目の前のお客様に何ができるかを考えることです。さらに世の中を変えるワクワクするコトへやる気をお持ちであれば、具現化していくプロセスを一緒に楽しめるのではないでしょうか。

エンジニアとして、
社会に大きなインパクトを
届けたい

私自身、かつてはジンズをアパレルブランドのように誤解していましたが、アイウエアを通じた新たな価値の提案を続けている会社です。たとえばJINS MEMEは各種センサーからのデータ活用でさまざまな用途開発が進められていますし、FITTINGBOX社と資本業務提携では、オンライン上での3D試着に留まらないサービス開発も見据えており、アイウエアの購入体験を一気に飛躍させることを目指しています。エンジニアとして、社会へのインパクトの大きいこうした取り組みにぜひ参加してもらいたいです。

また、経営層からITデジタル部門への期待はたいへん大きく、まさに経営戦略＝デジタル戦略といえるほど、コミットしています。そうした環境でプロダクトやサービスをダイレクトにお客様に届け、世界を変えたいと思う方、ぜひ一緒にチャレンジしていきましょう。